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仙台の雑煮は御当地鍋でも名を馳せた青々としたセリの香しいのが王道 | 沙魚出汁でない仙台雑煮

仙台雑煮

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鶏ガラ出汁でかなり具沢山の雑煮

 仙台雑煮ググると必ず、沙魚( ハゼ )出汁 の雑煮が上がってくるが否。  仙台の内陸部の雑煮は鶏ガラ出汁で具沢山( 角餅 or 焼餅 or 搗立 )沙魚出汁は沿岸部の高級雑煮。 という訳で、ウチは鶏ガラ出汁の雑煮。 餅は搗き立てが一番旨いんだけどね、今時そうもいかないよね。


・ 2023年12月12日放送( KHB ) ・ 震災直後、2012年の 焼ハゼ づくりの有名店取材動画リンク




>・ レシピ

材料
  • 鶏モモ肉
  • ごぼう( 千切り )
  • ニンジン( 千切り )
  • 大根( 千切り → 今回は入れてない )
  • 糸こんにゃく
  • セリ

つくりかた

  • ( 好みで )糸こんにゃくを塩揉み *1 して、好きなチリチリ具合になるまで炒る*2
  • 野菜類に油を回す程度に炒める
  • 鶏ガラスープを加えて煮る*3
  • 鶏モモ肉を加えて火が通ったら醬油で味付け*4
  • 好みの *5 を用意した椀に盛り、セリをあしらう




 沙魚( ハゼ ) は、良く家人の要望で釣りに行っていたのだけど、真冬〜春先以外は釣れる印象の魚。汽水域 で良く釣れる。仙台雑煮用に出汁に使う ハゼ はどうやって漁をしているのだろう。冬場は活性していないだろうから底引網みたいなものなのかな。なんだろう。




仙台雑煮




 沙魚( ハゼ )の出汁で雑煮を食べるのは、仙台市沿岸部〜松島近辺に限られるとの記憶がある。昔読んだ【 宮城の食文化 】みたいな本には、宮城の中では 微妙な地域差で 4つぐらいの雑煮の種類があったように記憶している。*6




 ゆえに、宮城・仙台の沿岸部じゃないほとんどは、普通に 鶏ガラ出汁の雑煮*7  県南の おくずかけ の影響もあるのか、具沢山。




仙台雑煮




仙台セリを使う セリ鍋 は予約が取れない程人気の冬の味覚

 仙台セリ鍋 は今や 牛タン に匹敵する程有名になった仙台の冬の味覚。どの店も予約でいっぱいであり、希少な料理である。セリ鍋人気で品薄なためか、はたまた正月欠かせない食材だから足元をみているのか、年末年始のセリ価格は高騰しており*8、若干の抵抗を感じるのだが、セリの香りがないとオレたちの雑煮とは言えないと言える




 ちなみにセリ鍋では、香り高いセリの 根っこ まで満喫するのだが、仙台雑煮に根は入れない。




糸こんにゃくしらたきの下ごしらえ 糸こんにゃくしらたきの下ごしらえ




 そうだ、野菜類の千切りは、茹でて寒い冬の軒先に一晩置き「 凍み( しみ )野菜 」みたいにしておいて使う家もあると聞いた事があったが、近年だからなのかなんなのか、あらかじめ冷凍などはしていない。しっかり煮てあって餅とバランス良い食感になっていれば全然問題ないと思う。




仙台雑煮と正月の煮物の食卓

元旦の朝、煮物と共に。